∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

修羅場をくぐり抜けた男の言葉

【再訪朝はない】


 先日、北朝鮮の高官との会談を終え帰国した飯島内閣官房参与が、昨日の報道陣との記者会見で再度の訪朝はあるのかとの質問に『百%ない。老いた68歳の血の叫びはもう終わりました』と答え、拉致問題については『ある程度やることはできた。そのうち分かる』と発言したという記事を朝日デジタルで見つけました。
 飯島氏と言えば小泉元首相の秘書官として多くの修羅場をくぐり抜けてきた敏腕、いや、ヤリテの政治実務家です。おそらく、「墓場まで持っていく秘密」も数えくれないくらい持っているはずだし、その交渉能力と口の堅さを評価する人は世界中にいるはずと簡単に想像できます。


 今回の訪朝でどのような答えが出るのか、しばらくは水面下での動きが続き、話が進むとなると急激に物事が動き始めるのではと想像しています。


 それはそれとして。僕は飯島氏の『老いた68歳の血の叫びはもう終わりました』という言葉に感動に似た思いを抱いてしまいました。同時に“静かなるワル”と思い込んでいた氏が、実は、堅い信念と強烈な突破力を併せ持つ人物だということがようやく判ったような気がしています。
 北朝鮮を訪れるまでの根回しや綿密なケーススタディ。どんなに準備をしても“やり過ぎ”ということがなかったはずの訪朝を、予想以上の高官との会談という願ってもない成果で終わらせた氏だからこそ言えた言葉だと思っています。
 同時に、“血の叫び”と言い切れる“ここ一番”を乗り切る力が僕にも備わっているだろうかと自問自答してしまいました。答えはノー。自分ではタイトな生き方をしているように感じていても実は“ゆるくて自分に甘い”生き方をしていると改めて自己分析。氏のような“命がけ”の人生指針を持たないと真の実力者とは言えないということを痛感してしまいました。
 今、僕は、どうせ一回限りの人生、これくらいの“命がけ”精神で生きようと改めて気持ちを引き締めています。


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