∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

レイテ沖に集結

【英霊たちが見守るなかで】


 台風30号によって甚大な被害を被ったフィリピンへ世界各国から救援隊が向かっています。過去最大の1000人規模の自衛隊員と補給艦や護衛艦が向かおうとしている日本。巨大な海上基地代わりになるであろう原子力空母をはじめとして補給艦なども向かっているアメリカ。おそらく、環太平洋の隣国としてオーストラリアも救援隊が向かうことでしょう。
 映像で見る限り、今回の台風でもっとも被害の大きかったレイテ島の町並みは街が街でなくなったような印象を受けます。
 各国の力を結集して、一日でも早く復旧が本格化して、復興への第一歩が記されることを願うばかりです。


 こんな人道支援が始まろうとしているなか、レイテ島という言葉を聞いて第二次世界大戦中の『レイテ沖海戦』のことが頭の中に浮かんできました。
 戦艦武蔵が撃沈され、はじめて特攻隊が出撃した海戦。南方からの補給線を守らんがために絶対的な優位にあった連合軍に立ち向かっていった海戦。後に『失敗の本質 日本軍の組織論的研究』としてまとめられる戦史研究書の舞台のひとつになった海戦。
 こんな歴史的海戦が行われた海域に、当時と同じアメリカ、オーストラリア、そして日本の軍隊が、今度は災害支援のために集まろうとしているのです。
 あれから60数年。時代は変わりました。軍隊の位置づけも変わりました。世界が協力してフィリピンを救おうとしているのです。それも「英霊たちが見守るレイテ沖」で。


 国を超え、時空を越えて。英霊たちよ。フィリピンの人々と救援に向かっている各国の軍隊に幸運と安息をお与えください。
 今、世界は各国の“軍隊”がひとつになって、新たな「つながり」を創り出そうとしているのですから。


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