【何をしていたんだろう】
3年前の今日、東京にいた僕は何をしていたんだろう。そんなことを考えていました。
前日の地震の後は、予定を完全に取りやめて、数時間がかりで帰宅した後、家の中を片付け、ありあわせのモノで食事をし、風呂にも入らず、ずっとテレビで東北の状況を確認していました。
熟睡出来ないまま迎えた翌日の朝もテレビで地震報道を追いかけていた、と思います。確か、夕方になって福島の原発がとてつもない事故を起こしていることを知りました。そう、この日はほとんどの時間をテレビの前で過ごしたんです。
さすがに地震後3日目からは日常生活を取り戻したように記憶していますが、地震の後、二日間は何が起こったのか、信じたくない気持ちを抑えこんで無理やり事実を受け入れようとしていたのです。東京の下町ということもあって、自分の身の回りに大きな被害がなかったこともあり、東北の惨状を呆然と、また時折は怒りとともに見つめていました。
あの時から3年。僕自身には変化があったようななかったような安定感のない毎日を過ごしてきたような気がしますが、実は着実に歩みを進めてきています。
それに対して、東北の太平洋岸の多くの街では時が止まったかのようです。復興は着実に進んでいるという人がいるなかで、復旧、いや、ガレキの片付けさえも出来ずにいる街があるかぎり、本当の意味での復興は始まらないのではないでしょうか。
確かに大災害からの復興は小さな核のようなポイントから始まり、ジワジワと広がっていくもの。取り残された街もいつの日か復興への第一歩を踏み出すはずだと信じているものの、今の状況ではもどかしさしか感じることができません。
もう3年もたったのです。少しでもいいから復興の兆しが見えるようになって当然ではないでしょうか。
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