∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

歯科治療一日目

【出掛けるだけでも覚悟が必要】

 痛くて我慢できなくなった歯を診てもらうために歯医者さんへ。こう書くと何を言っていると言われそうですが、僕にとって歯の治療に行くというのはこの世の終わりが来たような事件です。多少痛くても行くのが嫌だからと、なんとかごまかしてきたのに、とうとう来るべき時が来てしまった気分です。
 小さな家の中をグルグル歩き廻ったり、必要もないのにトイレ掃除をしてしまったりと時間稼ぎをしていたのですが、ついに「これではイカン」と覚悟を決めて家を出ました。ご近所の歯医者さんに着いてドアを開ける時も「休みならいいのにな」なんて未練がましいことを考えてしまって……。
 入りました。受付にはふくよか系のお姉さんが座っていました。ニッコリしながら「こんにちは」と言われて少しだけ気持ちがほぐれたような気もしましたが、緊張度100だったものが95程度に下がっただけ。問診カードを書き、さきほどのおねえさんがざっと口の中を見ながらレントゲンをとっている間に少し落ち着いてきました。
 が、しかし。名前を呼ばれ、あの「拷問台」のような診察椅子に座った途端緊張度はまたもや最高に。気のいいオヤジ的な風貌の先生がにっこり笑いながら表れたところまでは良かったのですが、椅子を倒してベッド状になってしまうと、もう身体はカチカチです。状態を調べ始めた頃には手の平は汗だく。落ち着かねばと思っても身体が言うことを聞いてくれません。
 今日の治療は詰め物を取って薬を入れて、新たに詰め物をしてという通常の診療です。いわば予行演習。明日の午後、神経の治療をしましょうというところで終わりました。ちなみに歯の痛みは消えました。しかし、メインイベントは明日ということ。緊張感で身体の節々が痛くなりそうです。ちなみに、僕が笑気ガスを使ってほしいと言ったところ、先生が笑いながら、必要ならそうしましょうと慎重な受け答えがされたのが気になっています。僕が怖がり過ぎなんでしょうか。
 明日は気力を振り絞って行くことにします。とにかく「乗りかかった船」。逃げるわけには行きませんからね。

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