【明日からもフル回転で】
ほぼ一日中、谷中界隈で過ごした日曜日になりました。
先日から、道灌山の交差点近くの古書店で開催されている小さな個展の案内が谷中界隈のお店に貼り出されていたのですが、内容も魅力的だし、レイアウトも素晴らしかったため、そこにも行ってきました。
個展のタイトルは『谷中と、リボンと、ある男』。以前、よみせ通りにあったリボンを創る工場と、ある方がその倉庫から見つけた製造見本やパターン帳などを展示し、同時に講演会までやってしまおうというものです。
ちなみにこの工場、藍染川を埋め立てて完成したよみせ通り沿いに、あの渋沢栄一氏が起業されたもので、時代が進み、印刷工場として転用されていたものですが、織機以外のリボン関連の資料だけは工場の片隅の倉庫に仕舞われていたようです。「谷中ののこぎり屋根」として親しまれてきたその印刷工場も2〜3年前に解体、もうすぐマンションとして再デビューします。
上質でツブの揃った小さな古書店として谷中の人たちに親しまれている『古書ほうろう』の店内は、古書店らしく、通路以外はすべて古書で埋まっています。そこで講演会までやってしまおうという主催者の力の入れようも立派ですが、通路で立ったまま話を聞きに来ている多くの人たちも立派。僕は途中から話を聞きながら本棚を探すようになってしまいました。もっとも、歩き回れないほど大盛況だったため、その場で探せる範囲ですが……。
講演会が終わった後は、その工場跡地の前を通ってお気に入りのパン屋さんへ。2回に1回くらいしか残っていない3色パンが2つ残っていたのでそのうちのひとつを即トレーに。キープしてホッとしてから、うぐいすパンとつぶあんパンを買っていたら、「ぶどうパンはありますか」というお客さんの声が聞こえてきました。お店の奥さんからオウム返しに「売り切れました」という声が聞こえてきましたが、僕も同感。「夕方近いこの時間に売れ残っているわけがない」はずです。
運良く3色パンを手に入れてそそくさと帰宅。腹がくちくなるのを承知のうえで、牛乳と一緒に食べてしまいました。
昔の谷中にも触れられたし、素敵な人たちとのふれあいもあったし、3色パンも買えたし。いい日曜日になりました。これで明日から始まるはずのドタバタにも対処できそうです。
ということで。明日が素晴らしい一日になりますように。おやすみなさい。
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