∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

雨だからミステリーでも……

【J.J.氏とはまったく違う結末に】

 まだ学生だった頃、『雨だからミステリーでも勉強しよう(晶文社刊)』という植草甚一氏のエッセイ集が刊行されました。その数年前に氏が責任編集をしていた『Wonderland-宝島』という雑誌で氏のエッセイを読みはじめ、その精神性に心酔していた僕もむさぼるように読んだ記憶があります。

 散歩が好き。ひとりで行動するのが好き。ジャズ評論家であり、映画評論家。最新のアメリカンカルチャーを編集者としてレポートするなかで、芽生え始めていたナチュラル志向の生き方にスポットライトを当てるようになる。氏のことを簡単に書けばこんなことになるかもしれません。

 あれから数十年。僕にとって雨の土曜日は……。寒いし、雨も降っているしということで、さっさと月曜日にやろうと思っていた仕事に取り掛かってしまいました。手の届くところに読みかけの軽いミステリーがあるというのに。
 ミステリーの代わりにキーボードをコツコツと打ち続ける。やはり、自分に余裕がない証拠ですね。たしかに仕事は進んだけれど、氏の作品とは大違いです。夜になってふと氏のことを思い出した途端、なんだか情けなくなってしまいました。

 まあ、いいでしょう。時間のできた月曜日は渋谷で開催されている写真展を見に行くことにします。これでバランスが取れるかな?

 ということで。明日こそ素晴らしい一日になりますように。おやすみなさい。