∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

木曜日の夕方

【イタイ、噛むなよ】

 定例になった夕方のエサやり。近頃は準備している間だけネコ集団を家の中に入れてやることにしています。

 窓をガラッと開けた途端、4〜6匹のネコがどこからともなく集まってきて、ドドドッと入ってきます。ベッドの上でゴロンとする者、壁やカーペットで爪とぎをする者、むやみと匂いを嗅ぎ回る者、ニャーニャーと話しかける者。まさに解放区に入ったような状態。

 それを横目に見ながら準備しているのですが、一匹だけ僕の足にスリスリしてくる男の子がいます。彼はスリスリのあと、足の親指を舐め、次に小指を舐め、そして最後に親指を甘ガミし始めます。
 実はこれが痛い。向こうは軽く噛んでいるようなのですが、尖った歯がチクチクと刺さるように痛いんです。親指を動かして振り払うと、今度は猫パンチ。どうも指が動くのが面白いようなのです。

 準備ができてエサをいつもの所に置くと、彼はベッドの上に移動して寝そべります。僕がイイコイイコしてくれるのを待っているんです。
 エサを食べるのは、ひとしきりなでてやって満足してから。フラッと起き上がり、何もなかったような雰囲気でエサに向かいます。

 やっぱり彼も寂しいのかな。甘えたいのかな。みんな、そうなのかな。

 そんなことを考えながら、自分の食いしろに取り掛かる。それが日課になったようです。

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