∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

本日はアートの日

【会員特権、ですな】

 今日は火曜日定休のサントリー美術館へ。現在開催中の『加納元信展』をゆっくり時間を掛けて堪能してきました。
 この美術館の友の会に入ると開催展ごとに会員限定の特別内覧日があるので、その特権だけは行使したいと必ず予定を入れるようにしています。
 おかげで今日もじっくりと観ることが出来ました。それも自分の周囲3メートル以内に人がいない状態で。

 ところで加納派のお話です。今回の加納元信にしても、かの有名な狩野探幽にしても、「アート」という名前で一括りにしていいものかどうか微妙なところだと思いませんか。
 最高の技術をもち、最高の舞台で、傑出した表現物を創出したという点では他の追随を許さないということは間違いありません。しかし最高の職人(集団)だったのかでしょうか、それとも心象風景を表現した芸術家だったのでしょうか。僕は明確な答えを出せません。
 たとえば、ダ・ヴィンチミケランジェロゴッホを同列に置いていいのかどうかという疑問と似ているのかもしれません。
 結論じみた事を言ってしまうと、僕にとっては(本当の意味で使われる)アーティストというよりも、職人気質も併せ持ったアルチザンと言ったほうがピッタリとくるんです。

 で、そんな加納元信。見事でした。引き込まれました。特に人物と鳥の描き方には圧倒的なものが備わっていると感服しました。見終わった時の、やっぱりこの日を逃さずに来てよかったという充実感と、もっとないのという希求感はこの上ないもの。たった2時間足らずの出会いでしたが、一日をとても豊かに過ごせました。ありがとう。

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