∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

可哀想なことをしてしまって

【猛烈な催促が】

 いつもより少し遅い時間に帰宅してみると。ドアの前に数匹の猫たちが待っていて、大声を上げながら出迎えてくれました。急いでドアを開けるとススッと中へ。
 その後、本来の猫口だったはずのガラス窓を見ると、そこにも数匹が。窓を開けてやるとこちらもススッと中へ。こちらは大騒ぎしない落ち着いた集団です。
 結局、家の中に合計6匹ほどの居付き猫がたむろすることになりました。あと1匹は放浪中のようです。

 いつもより1時間近く夕食が遅れたせいでしょうか、何かを求めるような声があちこちで聞こえ、狭い家の中をウロウロとして匂いを嗅ぎまくる動作も忙しないように感じました。その合間にこちらを見ながらエサの催促をしているようです。

 そそくさとエサの準備をして、いつもの場所に置いてやると全員が集まってきました。もちろん無言です。
 ちなみに、新たに導入した豆乳は評判が悪いようですが、お腹が減っていたのか、チラチラとこちらを見ながらも舐めてくれました。

 寒くなって、家の中の暖かさが身に滲みるようになった近頃、空腹を癒やし、腹を満たすことの満足感を存分に堪能しているような彼らを見ていると、ついつい「帰りが遅くなってゴメンな」なんてセンチメンタルなことを言ってしまいそうになりましたが、猫時間で動いているわけでもないので勘弁してもらうことにしました。
 僕の時間割が変わって夕方時分にエサを上げられなくなることだって充分に考えられるし、なにより、居付き猫の腹具合に拘束される必要もないはず。それなのに自責の念に駆られるなんて。ひょっとすると彼らに振り回されるようになったのでしょうか。……フム、イカンな。

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