∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 気がつけば満行、でした ≡≡

東大寺二月堂の『お水取り』

 まだ寒さが残り、春の到来が待ち遠しい時期に区切りをつけてくれるのが東大寺の『お水取り』だと子供の時から信じてきました。特に二月堂の廊下を巨大な松明が駆け巡る「籠松明(かごたいまつ)」が終わると「ああ、これで春が来る」と思ったものです。

 『お水取り』は、行者衆が精進潔斎して過去の罪障を懺悔、その功徳によって仏法の興隆、天下の泰安、万民の豊楽、五穀豊穣などを祈る修行が修二会(しゅにえ)です。しかし僕にとって修二会は宗教行事というよりも春の幕開け。どちらかというと季節の年中行事のような存在ですが……。

 そうだとしても今年は。

 早い時期から暖かくなったからでしょうか、松明が廊下に並ぶ14日の深夜から行われていた満行に向けての行事「横並び」が終わった今日、やっと気が付くとは思ってもみませんでした。

 雨水の頃に春の到来を感じ始め、『お水取り』が終わると春がやって来る。そして、高校野球が始まると春本番。桜の見頃は初夏へのプレリュード。僕にとって春の歩みはこんなペースで進んでいきます。

 これで本格的な春がやってきますね。

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