∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 無性に食べたくなったカツカレー ≡≡

発症、キッチン南海で食べたい病

 午後1時過ぎ。場所は御茶ノ水の神保町。今日は何を食べようかと考えていたら無性に「キッチン南海のカツカレー」が食べたくなりました。正確に言えば「キッチン南海で食べたい イコール カツカレー」という図式です。
 数カ月に一度発症してしまう「キッチン南海病」を治すために、いそいそと神田すずらん通りへ向かいました。

 ─けっして上品ではない。隣のお店に気を使いながら整然と並ぶ。オネエサンの指示に従って静かに並び、席に付き、黙って食べる。食べ終わればすぐに席を空ける─

 この店が培ってきた“暗黙のルール”は、いわば「キッチン南海のカツカレー」を食べるための“しきたり”のようなものだと思っています。一見して上級職と思われる人から、見るからに金欠病の学生まで、誰もが当然のようにルールを守っているからこそ、この店の秩序は守られているのではないでしょうか。

 ─お皿の三分の一ほどにご飯を盛り、片隅にキャベツを載せる。そして、中央にカツを置く。残った三分の二の空間にすべての具材が溶け込んだカレールーをたっぷりとかける─

 「どうだ、これがカツカレーだ!」

 眼の前に置かれたひと皿がこんなふうに主張しているようです。

けっしておしゃれではないけれど、腹も心も満たしてくれるコイツにはいつもやられてしまいます。ごちそうさま。

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