∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 酉の市 ≡≡

東京の下町が
年の瀬と新年に向けて
動き出す年中行事

【酉の市】浅草・鷲神社/長國寺。目黒・大鳥神社。新宿・花園神社。花畑・大鷲神社。府中・大國魂神社などで行われる年中行事。
「商売繁盛と開運招福、そして一年の無事に感謝して来る年の幸を願う」神事で、酉の日の午前0時から24時まで神社は参拝者で賑わう。
【浅草鷲神社】各地で行われる酉の市の中で、もっとも賑わうのは浅草・鷲神社で開催される酉の市と言われているが、お参りする時は、すぐお隣りにある酉の市発祥の寺、長國寺にもお参りするのが望ましい。
【かっこめ・縁起熊手】参拝した後には、社務所では「かっこめ」、境内にすらりと並んだ屋台店では「縁起熊手」と呼ばれている熊手を手に入れて、会社や自宅の“玄関に向かった目立つ場所”に飾ることが習わしになっている。
 特に、商売の隆盛を願う「縁起熊手」は、福を呼び込むための縁起物がふんだんに飾り付けてられている。
 最初は小さなものから始めて、成長とともに大きくしていくのが作法とされている。
 ちなみに買う時は、言い値を聞いてから必ず値切り、言い値と買値の差額をご祝儀として置いていくのが“粋”とされている。
【三の酉】ひと月のうちに酉の日が3日ある年は「三の酉の年」と呼ばれ、古くから寒さは厳しく、北風は強く、火事が多い冬になると言われ続けている。

 酉の市の声が聞こえてくると、東京下町は一気に年の瀬準備が始まり、人々は妙にソワソワし始める。私もそのひとりだ。

 その年にどんなことがあっても、来年こそはとの願いを込めてお参りに行き始めて40数年。私にとってお酉さまは欠かすことの出来ない年中行事になっている。以前は大混雑の中でお参りしていたが、ここ10年ほどは、もっとも参拝者が減り、ほかの参拝者から押されることなく、ゆっくりお参り出来る早朝に行くことにしている。
 毎年いちばん最後の日に行く習慣なので、今年は三の酉(11月28日)に行く。寒さが本格的になる頃なのでダウンコートを着ながらの参拝になるはずだ。

 空回りばかりを繰り返してきた今年の厄を払い、来年への希望と決意を伝える酉の市。今年こそ特段のご縁をいただきたいものだ。

「春を待つ ことのはじめや 酉の市」(其角)
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[season12/1104/25:00]
霜降』‥朝夕の冷え込み。鍋物。動物たちは冬ごもり直前。
photograph:PORT of KOBE view from Mt. nagamine, kobe city
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