∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 下町は年の瀬へ ≡≡

今年の酉の市はどうなる

 11月が近くなると思い出すのが酉の市。こう考える下町人は多いはずです。
 開運招福・商売繁盛の縁起物で飾り立てた熊手を手に入れて「今年も買い換えられた」と充実感を味わう人がいれば、熊手は神社の『かっこめ』にして「オッ、今年は三の酉まであるのか、じゃあ冬の寒さは厳しいし、火事も増えるな」と江戸時代からの言い伝えを語りあう庶民もいる。「酉の市は屋台で一杯引っ掛ける場所」と割り切っている人もいる。
 人それぞれに楽しみ方は違っても年の瀬の風物詩として欠かせないのが酉の市です。

 僕もその一人。必ずその年最後の市に行き、時間を掛けてお参りをしてきました。というのも約3週間続く酉の市の時期は日毎に寒さが増していく時期です。言い換えると、酉の市は季節が秋から冬へと変わっていく時期に行われる神事なんです。

 ということで、今年は11月26日の三の酉に行こうと思っていましたが、どうも様子が違うようなんです。

 様子が違う原因は、多くの人が参拝する鳳神社と、元祖酉の市と言われている長國寺が隣り合わせになっていて、鳳神社と長國寺の両方にお詣りしてこそ酉の市だと思い込んでいるところにあるようなんです。

 今年の酉の市は、鳳神社では当日の午前0時から24時まで参拝可能だけど、お隣の長國寺では前日の21時から当日の2時までと朝8時から24時までという二部構成になっています。つま2時から8時まではり両方一度にお詣り出来ないわけです。

 ほとんどの方には問題ないでしょうが、この空白の時間が僕にとっては大問題なんです。毎年、一番人手が少なくて、長々とお参りしていても迷惑にならない朝5時から6時に行くと鳳神社しかお詣り出来ないという前代未聞の事態を引き起こしてしまうわけです。

 コロナ禍の年だからこそ、人が少ない時間に行かねばと思っていたのに、これでは超がつく混雑の中にマスクひとつで飛び込んでいくことになってしまいます。
 いっそのこと長國寺は本堂の扉に向かってお詣りするだけで終わらせてしまおうかとか、ご利益があるかないかはともかくとして、長國寺だけは日を変えて行ったほうがいいんだろうかと、想像もしなかったことで悩むことになってしまいました。

 つまらない悩みですが、数十年間お参りし続けている身としてはけっこう重大な問題です。コロナ禍がこんなところまで影響するなんて計算外でした。

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