紅葉が進み
街も山々も黄や赤に彩られる頃。
ハラハラと雪が舞うことも増える。
紅葉が進み、街でも山でも、あらゆる場所が黄と赤と緑に彩られる季節がやってきた。
二十四節気では今日から約2週間は『小雪』の節季。北風が吹き抜ける中をハラハラと淡雪が降り始めり頃とされている。江戸期に著された『暦便覧』には「冷ゆるが故に雨も雪と也てくだるが故也」と記されている。
陽の光が弱くなってあらゆる物体から鮮やかな色合いが失われていく中、樹々だけは黄赤緑と色とりどりにお化粧をして人の目を楽しませてくれる。
まだ本格的な寒さに慣れていない人々は、北風が吹き抜けていくたびに精気が奪い取られていくように感じることも。『小雪』という冬の入口は、寒さに震える時期の中でも、もっとも寂しさを感じる頃なのかもしれない。
とはいっても“何かを失うような寂しさ”の対極には、まるで失いつつあるものを補うかのように、暖かな鍋物、栗やキノコ、サンマやカニのように初冬ならではの“心を豊かにする食べ物”が存在する。
この冬はどんな冬になるのだろう。充実した冬であればいいのだが。
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[season13┃22 NOV. 2022 25:00 JST]
『小雪』‥紅葉は最終章へ。山にはハラハラと雪が舞う。
AUTAMN SCENE:suwa-jinja, nishi-nippori, arakawa city
Photographed on 02 DEC. 2021