チラリと見えたあかね色の雲
夕暮れ時のアートシアター
今日の夕方、帰宅ラッシュで混み合っていた駅から一歩歩道に出てみると、いつもと違う「色」が視界の片隅に入ってきた。歩道の片隅で立ち止まって見上げると、JRの高架線の向こうにあかね色に色づいた雲が広がっていた。
ビルや高架線で遮られた狭い空しか見えない駅前の雑踏の中で出会ったあかね雲に目を奪われているうちに、そこには日中に感じていた緊張感から解きほぐされている私がいた。
特別な瞬間だけに表れる極上の色。数分間しか見ることのできない色に出会えた私は「自然からの最上級のエールをもらえた」と心の奥底から感じていた。
見惚れている間にも空は暗くなっていき、次第にあかね雲も消えていったが、それでも、網膜には特別な茜色が焼き付いていた。きっと夢にも出てくるだろう。
たった数分間でガサガサしていた気持ちを穏やかにしてしまうとは。自然には改めて「素晴らしい夕方をありがとう」と言いたい。
≡≡[season14]24:20/May 22.2024 小満初候≡≡
┃an INVITATION to the EARLY SUMMER┃
-Iris Ensata 1/3-
Horikiri Shobu-en, Horikiri,Kathushika City.
Photographed on May 29.2022