∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

〓〓 美味しかった、です 〓〓

時は流れても、変わらぬ味

 ヤボ用があって銀座7丁目まで。土曜日だからやっているかもとJR新橋駅で下車してニュー新橋ビルの地下にあるビフカツ専門店に行ってきました。
 初めて行ったのは40年ほど前。当時は駅の向こう側の新橋駅前ビルの地下にありました。

 数十年前、東京にはビフカツ専門の大衆洋食店は数えるほどしかありませんでした。都心部だけで言えば今日行った店と人形町にあった店くらいだったのではないでしょうか。しかも、どちらの店も並ぶのは当たり前だし、食べ終わったらすぐに席を立つのも当たり前。会話と雰囲気を楽しみながら舌鼓を打つという高級レストランではありません。

 メニューは数点。揚げ時間は数十秒。ゴマベースのオリジナルソースとわさび醤油。テキパキと動いてくれるスタッフ。数年ぶりに訪れましたが、昔と変わらない作り方とサーブだったのでひと安心しながら、一口目をほうばりました。

 薄衣に包まれたほどよい厚みの赤身肉は端っこまでレア。肉にワサビを乗せて醤油を付けて食べると肉そのものの風味と柔らかさを感じます。
 美味い。昔と変わってない。熟成させたり、脂肪の甘みや柔らかい食感を演出したりしない直球勝負の味が口の中に広がっていきました。

 若かった頃と比べ、より肉の味を楽しめるようになったのか、それとも懐かしさが、まるで魔法の調味料のように降り掛けられたのか。いづれにしても、その旨さは絶品でした。

 いい土曜日になりました。懐かしき場所で懐かしき味を堪能する。たまにこんな日があるから人生って楽しいのかもしれません。

≡≡[season14]25:30/Jun.15.2024 芒種次候≡
┃PRAY to MOSS┃
-Shrine surrounded by Moss-
Toyokawa-inari Akasaka, Minato City.
Photographed on Jul. 03.2023