【オリンピック病】
「いかん、いかん。このままではオリンピックを見続ける“オリンピック病”になってしまうぞ」。もう一人の自分がこんなことを耳元で囁いているような気がしながらもテレビを見続けています。寝不足の上に、たばこの吸い過ぎまで重なってしまって……。
ここにテレビのリモコンを片手に、まだ見ていない映像を探し回っている僕がいます。そして、そろそろイヤミのひとつも言いたくなっている“へそ曲がり”の僕はすぐ隣に控えています。
選手にも団体にも、そして取材陣にもひと言ふた言叫びたくなっているのですが、まだ５日目です。もう少し我慢しておきます。
どの大会でもオリンピックに出場したはいいけれど“予想に反して”という選手がいます。周囲の期待が大きすぎたり、報道の声が大袈裟になり過ぎだったり、自分自身気合いが入り過ぎていたり。予想に反してしまった原因にはいろいろなケースが考えられますが、すべて勝負師ならではのこと。負けた時こそ潔さが必要だし、不満足な勝利でも素直に喜べばいいはずだと思っています。一世一代の大勝負の舞台、そんなに周囲に気を使う必要はないはずです。でもしかし……。
もうこれ以上は言わない事にしましょう、今のところは。スポーツそのものがつまらなくなりそうな気がしてならないのです。このままではオリンピックは国威発揚の場という国策じみた思想まで否定したくなってっしまいそうなのです。
こんなことで早朝からカリカリするのは止めて、今日の暑さをどうやってしのぎ切るかというような身近なことに目を向けて、テレビを消そうと思います。
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