【寒いけれど春】
イソップ童話のなかに『北風と太陽』というストーリーがあります。
太陽と北風が旅人の上着を脱がせる競争をしたところ、北風は強い冷気を吹きかけて服を剥ぎ取ろうとしたけれど、旅人は衿を締めて上着を身体に密着させたのに対して、太陽は強い陽射しを浴びせて旅人に自分から服を脱がせたというお話です。
本来は人に何かをやらせようとした時には無理やりよりも自然に自分からやれるような環境を作るべきという教訓ですが、太陽と北風というところだけを取り出してみると今日のお天気に近いものがあったように思っています。
陽射しの中にいると暖かくてまるで春なのに、一旦風の強い所を自転車で走っていると真冬の寒さが襲ってくる。そんな気持ちで過ごした一日でした。
陽射しの中にいる時ののどかな気持ちは春ならではのもの。冷たい風は冬の名残りというか残り香というか、後味というか、冬が未練がましく居座っているような感じと言ってもいいかもしれません。
さあ、春は目の前までやって来ています。呆れるような僕の厚着ももうすぐ終わりそうです。できれば、その日が来るのが早ければいいのですが。
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