【ちょっと早いなあ】
昨日、東京も梅雨入りしました。天気予報では例年より10日ほど早いと言っています。そうでしょう。月末間近とはいえ、まだ5月なんですから。
今年の東京は、ザアーと降る雨ではなく、小さな雨粒が強風でフワーッと舞ってくるミストのような雨で始まりました。夏の力強い雨とも秋の冷たい雨とも違う梅雨らしい雨。雨以上に湿度の高さのほうが気になるような雨でした。
これから一カ月少し。東京はしっとり潤った街になります。
以前、ロサンゼルスから車で数時間程度東に走ったところにあるモハヴェ砂漠へ行ったことがありました。目的地はそのエリアの中の乾燥しきった湖、ドライレイク。何故行ったかはともかくとして、とにかくカラカラに乾いたエリアでした。
それはそれとして。
その地で3日間を過ごし、日本に帰国する直前のことです。着陸しようとした時、雨模様の成田の上空から街も林も何もかもがしっとりと濡れているのが見えました。
この時、僕は初めて「アアッ、日本って“水の国”なんだなあ」と生まれて初めて実感。その時から、それまでいやでいやでしようのなかった梅雨の季節を「日本らしくていいなあ」と素直に受け入れることが出来るようになりました。
さあ、日本が一番日本らしく見える季節が始まります。確かに雨が続き、ジメジメとしていると体力的にも精神的にも落ち込みます。でも、そんな“落ち込み”があるからこそ、強い陽射しで押しつぶされそうになる暑い夏がいっそう素敵な季節に感じられるのだと確信しています。
心地よい春と暑い夏を引きたてるためのアクセント。そんなふうに考えると梅雨も素敵な季節になるのでは。
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