“緊急事態”の実感なし
あるのは
諦めと批判、疑心暗鬼
そして覚悟だけ
今日から東京都や大阪府に出ていた第4波の緊急事態宣言が延長された。また、愛知県や福岡県には新たに宣言が発出された。
緊急事態宣言が発出されること自体がおおごとなのに、延長ともなれば緊張感は最大と感じていた昨年と比べると、今回の延長には感染拡大への諦めと、対策の曖昧さへの批判、対策への疑心暗鬼、そして自分の身は自分で守らねばという覚悟くらいしか浮かんでこない。なによりも、施政者を信じようとする意識が薄らいできている。
こんな否定的な思いしか浮かんでこない根底には、続けざまに宣言や措置が出されてきたために制約のある生活が日常的になったということがあると感じている。いわば“これが日本だ”と達観してしまったと言ってもいい。
このままではいくら延長しても効果は限定的なもので終わるのではないだろうか。
そろそろ“強い拘束力を伴った対策”が取れるような法律や条例が必要な仕切り直しの時が来たような気がしている。そんな強い方針を自分の責任として提案できる施政者がいるかどうかは別問題だが。
出された対策を個々人が個々の基準で解釈できる時代を終わらせる。
いまさらだが、日本のコロナ対策を有効なものにするには、こんな厳しい決断の下せる施政者が必要なのではないだろうか。
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『立夏の候』‥夏の始まりは新緑と薫風から
[0512 - 3779]
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