地元のジジイは避難します
ご存知のように、現在の上野公園は「お花見」という名の飲み会会場になっています。寒くても、雨が降っても予定敢行とばかり、早朝から場所取りをして飲み会に備える姿もおなじみになりました。
……………
花見の時期になると、公園に生息する鳩は谷中か下谷など、公園から少し離れた静かなエリアに逃げると言われています。実は、以前住んでいた所にもそんな避難鳩がやって来ていました。
鳩だけではなく人間も同様です。早朝の散歩や深夜のジョギングなどで訪れる人以外、地元の人々、特に大騒ぎに巻き込まれたくないと感じている人たちは公園に行くのを避けるようにしています。
そんな地元民のお花見といえばご近所で見つけた数本の桜が植わった所です。なかには桜が1本だけ植わっている小さな公園やお寺の境内もお花見会場です。
もちろん、桜を愛でるだけ。その下で宴会をするくらいなら自宅で開きますという方がほとんどのようです。
ちなみに桜の木が多い谷中霊園だけは例外的に、ご先祖様が眠る墓前に一族郎党が集まり、桜を愛でながらご先祖様を供養する方も多いようです。
……………
騒ぎたいなら公園へ。静かに愛でたいのならご近所で。桜の名所の近くに住んでいても公園には近づかない住民のひとりでもあるジジイがここにいます。
ちなみにこのジジイ、隅田川沿いや王子界隈をはじめとして、目黒不動や目黒川沿い六義園内外、小石川など都内各所の小さな公園やお寺、宴会禁止のエリアに出没します。もし見かけたらお声がけいただければ幸いです。
「桜の花の下で旧交を温める」って素敵だと思いませんか。
[3067]