∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 漢字表記で危機感を ≡≡

「それってナニ?」を防ぐために

 新型コロナウイルスが蔓延しはじめて以来、初めて聞くカタカナ語がやけに増えてきました。
 たとえば、事象を問わずに世界的な大流行を示言葉だった「パンデミック」、ぶどうの房や集合体・集団を表す言葉だった「クラスター」はすでに日常語の一部になろうとしています。
 そのうえにここ数日で加えられたのが、本来は株式の行き過ぎた変動を示す言葉だった「オーバーシュート」と、安全確保のための封鎖や移動を制限して屋内に監禁する言葉だった「ロックダウン」、そしてつながりを示す言葉の「リンク」です。

 いくら感染症の用語だと言われても、最初は「どこかで聞いたことはあるけれど、それってナニ?」と記憶を辿らなければいけないものばかりです。「リンク」に至ってはウェブ用語の「ひも付け」とどこが違うのと悩んでしまいます。

 カタカナ語に慣れている人や感染症の知識がある人ならともかく、素人には言葉を覚えないことには病気の拡大具合さえ実感できないのではないでしょうか。少なくとも僕はそう感じています。

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 実は、社会人になってから約30年間、僕はカタカナ表記を仕事上の武器のひとつにしてきました。外国語をカタカナ表記して“シズル感”を出すことはもちろんのこと、ごまかしや演出用に使ってきたのです。当然、なんとなくカッコいいからという場合もありました。いわば「雰囲気重視」だったわけです。

 それを逆に捉えれば、ひと目で理解できる具体性を欠く表現方法でもあったと思っています。そんな言葉遣いを避けようとしているのか、反動なのかどうかはともかくとして、今は出来るだけ漢字表記にこだわるようになりました。言い換えると、結局、漢字で書いたほうが直感的かつ具体的に判ってもらえると感じるようになったのです。

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 ということで、専門家や報道機関に対しての提案です。

クラスター」=保菌者が集中している場所。
「リンク」=感染源
「オーバーシュート」=爆発的な患者急増。
パンデミック」=世界的な大流行。
「ロックダウン」=移動制限や外出制限。

こんなふうに表記したりコメントしてもらえないでしょうか。少なくともカッコ付きで表現してもらえれば直截に理解できるのですが。病気にムードは必要ありません。心情まで含めて理解することが必要ではないでしょうか。

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