朝夕の涼しさに
季節の移り変わりを感じる
秋本番へのプレリュード
江戸時代に著された暦便覧に「陰気やうやく重りて、露にごりて白色となれば也」と記されている『白露』の節季がやってきた。
朝夕はその涼しさに季節の移り変わりを感じ、日中は降り注ぐ陽の光の透明感に心奪われる季節がやってきた。心地よい気温と湿度が夏の暑さで痛めつけられた身体を癒やしてくれるだろう。
まだまだ本格的な秋とは言い難いが、それでも、朝夕の涼しさもさることながら、爽やかに吹き抜けていく風や、どこまでも深く青い空を感じているだけで秋の気配を存分に感じられる。
食欲の秋、美術の秋、音楽の秋、読書の秋……。
秋は夏の間ずっと押さえつけてきた“感性”が刺激され、“人それぞれがもつ本能的かつ個性的な愉しみとの出会い”が実現する季節でもある。ある意味、人がもっとも人間らしく過ごせる季節といってもいいかもしれない。
『白露』は秋本番が来るまでのプレリュード。この時期を逃さず、季節の移り変わりを味方に付けて過ごせば、秋を存分に楽しむ閃きと出会えるかもしれない。
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[season12/0908/25:00]
『白露』‥朝夕の涼しさ。重陽の節句。菊。台風。夕焼け。
photograph:OLD TREE/souji-ji, turumi, city of yokohama
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