収穫の秋は再生の時。
秋は自然の輪廻転生を感じる頃。
七十二候では今日からの5日間は《水始涸(みずはじめてかる)候》と呼ばれている。
ただしこの文言は、七十二候の原形が生まれた古代の中国では「水が乾れて地面が枯色になった候(陰気益々強くなり水涸る)と言われていたようだが、日本に伝わってからは「稲刈りに備えてこれから水を抜く候」というように変化したようだ。
季節感のズレもあるし、農地と平原の違いもあが、日本では稲刈りの時期を軸にしたその前後と捉えておけば間違いはないだろう。
夏の間、青々とした景観で楽しませてくれた土地は茶色く枯れてしまったし、精いっぱい動き回っていた虫たちも姿を消した。
だが、枯れ葉は朽ちて春に芽吹く若葉の成長を促そうとし、姿を消した虫たちも地中に新たな生命を残していっている。
一見すると、寂しさや静寂さだけが目立つようになったが、実はこの時期こそ自然が再生していくための準備期間なのだ。いわば、壮大な規模で行われる再生の時というわけである。
収穫の時は再生の時。秋は、自然界で命あるものが何度も転生する輪廻転生を感じる時でもある
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[season12/1003/25:00]
『秋分』‥秋の彼岸。自然の舞台転換。昼夜の長さ。新米。曼珠沙華。
《水始涸》‥みずはじめてかる‥田の水を抜き稲刈りの準備をする頃。
photograph:IKE-NO-HATA view from UENO-SAKURAGI, taito city
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