∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ Jアラート発令 ≡≡

以前聞いたことのある
うろ覚えの警報は
問題山積みのシステムだった

 今朝テレビのニュースを見ていたら、突然画面が「Jアラートが出ました。ミサイルが発射されました」というアナウンスに切り替わった。ザッピングするとどこも同じように警報発令を伝えていた。
 ところが、私にはこのJアラートなるものが、なぜ発令されたのか、根本的にどんな警報なのかなどさっぱり分からなかった。
 その後、北朝鮮がミサイルを発射し国家的な緊急事態に見舞われているため発令されているというのは分かったが、どうして今回に限ってという疑問は晴れなかった。
 しかも、警戒地域がテレビ局によって違うではないか。最初は北海道と東京都の島嶼部だったものが、青森だけだと表示し直した局もあれば、青森と都の島嶼部と表示し続けた局もあった。
 北海道と青森なら隣り合わせの地域だから軌道の関係で修正されたのかと理解できるが、なぜ東北各県を飛び越えて小笠原も警戒範囲なんだという疑問は最後まで消えなかった。

 夜になって、政府からJアラートの誤発信だったという説明があったが、半日以上経って訂正されても、まさに“後の祭り”である。それまで警戒を続けていたら、何もかもが完全に麻痺してしまっていたではないか。

 今回、奇しくも北朝鮮のミサイル発射によってJアラートの不備と認知度の低さが浮かび上がった。

 私のようにJアラートの意味も警報音も分かっていない人間もいることだし、システムの再構築と発信者のトレーニングを含めたリハーサルをやったほうがいいのではないだろうか。
 マスメディア任せの発令ではなく、気象庁のように警報を発令するたびに説明を加えてもいいだろう。担当者が会見を開いてもいい。「信頼度が低くてもいい。警報を出すことに意味がある」的なお役所仕事では、効果があるどころか逆効果になりかねない。

 松野官房長官は記者会見で「国民に対する速やかな情報伝達に引き続き関係省庁が不断の検討を進め、国民の安全安心のため、迅速かつ的確な情報提供に努めていきたい」と言っていたが、国は国家的な緊急事態の本質と迅速な情報発信の意味を理解しているのだろうか。
 緊急事態の状況は時々刻々と変化していくもの。当初の状況がずっと続くわけはない。しかも公に説明できる事象も時間経過とともに増えていくのが常識だ。それを「一度出したからそのままで」と思われるような警報なんて意味はない。
 基本的な手続きさえできていない人間が事務的に発令している現在の体制を見直さない限り、Jアラート自体が破綻するのは目に見えている。

 情報発信の手法も含めて、システム管理上のすべての見直しがなされることを切に願う。
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[season12/1004/25:00]
秋分』‥秋の彼岸。自然の舞台転換。昼夜の長さ。新米。曼珠沙華
《水始涸》‥みずはじめてかる‥田の水を抜き稲刈りの準備をする頃。
photograph:IKE-NO-HATA view from UENO-SAKURAGI, taito city
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