お賽銭は100円以上に?
今日の東京新聞ウェブ版に「お賽銭は100円以上にという張り紙を出した神社があった」という記事がアップされていた。
第一印象は「勘弁してくれよ」だったが、大量の硬貨を入金すると、法外とは言わないが、想定以上の手数料が掛かるようになったため、金種によっては持ち出しになる可能性が出てきたという理由を読んで「なるほど」と考えが変わっていった。
かといって、納得したわけではない。お賽銭を奉じる神社仏閣には申し訳ないが、我慢してもらおうと思っただけだ。いや、私のように10社寺以上の神社仏閣にお参りする“参拝はしご系”の人間にとって100円以上なんて出せるわけはない。“お賽銭は気持ちの問題”という暗黙の了解を踏襲させてもらうしか対応出来ないのだ。
張り紙を出した神社も3日間張り出した後、考え直して撤去したとのことだが、無税扱いのお布施とはいえ、経営(?)を圧迫していると察してあげるべきなのかもしれない。
なんとも世知辛い世の中になってしまったものだ。
銀行が初詣期間のお賽銭に限っては手数料免除にするような特例措置を取ってくれればすべては収まるのだが、いかがなものだろう。
記事にもあるような、神社仏閣に小売業者向けの両替をやってもらうのもいいかもしれない。手数料さえ取らなければ法律違反にならないはずだ。
ただし、あの“キャッシュレス賽銭”というのだけは勘弁してほしい。あれは、風情も情緒も信仰心もご利益を望む気持ちも何もあったものではない。やはりお賽銭だけは現金であってほしいのだ。
来年のお賽銭はどんな気持ちで奉じればいいのだろう。出来ないものは出来ないと言い切るのも無粋だし、なんとも微妙なことになってきたものだ。
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[season13┃29 NOV. 2022┃19:10 JST]
FALLEN LEAVES on THE PATH:suwa-jinja, nishi-nippori, arakawa city
Photographed on 08 DEC. 2020