∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 二の舞を演ずることなきように ≡≡

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南アフリカ
新たな変異株発見

 コロナ禍もやっと落ち着いてきたと思っていたのに、南アフリカで新種の変異株が見つかったというニュースが飛び込んできた。
 この変異株を確認した南アフリカの国立伝染病研究所は「今度の変異株は従来のデルタ株以上に感染力が強く、現在のワクチンが効かない可能性もある」と発表し、その発表に極めて早く反応したイギリスの保健衛生当局は「武漢で確認された従来型とは根本的に異なるものだ」という見解を出している。
 まだ数十人しか確認されていないようだが、まだ発見されて日が浅いことを考慮すれば、検査体制が整うに連れて、急激に増加すると考えておいたほうが無難だろう。

 日本の第五波で猛威を奮ったデルタ株がインドで発見された時も少数の感染者数から始まった。今回と同様である。
 私は、武漢発の新型コロナウイルスの対応に世界中が手間取ったのは「やむを得ない面もあった」が、インド発のデルタ株への対応は「遅きに失した面が多かった」と思っている。
 厳しい見方をすれば、世界中の政治家と官僚が感染症の専門家の意見よりも政治的な安定を望み、感染力や爆発力の強さを見誤った結果が導いた悪夢と言ってもいい。

 今回の新変異株に対しての対応はどうなるだろう。

 南アフリカをはじめ数カ国からの入国をいち早く禁止したイギリスのような防疫体制を強化できるのだろうか。

 日本では水際作戦の強化が始まっている。アメリカでは感染拡大を懸念した株式市場が急落している。
 しかし、感染を警戒しなければいけない“個々の人間”の意識はどうだろう。経済活動の復活と3回目のワクチン接種をどうするかに意識が集中しすぎていないだろうか。
 万一、新変異株が猛威を振るいはじめたら経済活動どころではなくなる。予防効果が低くなってしまったワクチンを打って安心するよりも、感染予防の基本だけを頼りの綱にしなければいけなくなってしまう。

 もう勘弁してほしい。第五波のような“不安しか感じない緊張感”は二度と経験したくない。

 国が ─政治家と官僚のプライドを掛けて─ 経済や社会活動の正常化を目指しているのなら、まず着手すべきなのは「早め早めの対策で、何が何でも防ぎ切る」政策だと確信している。

 国が「この2年間痛い目にあってきた」と感じているのなら、これまでの二の舞を演じることだけは避けていただきたいものだ。
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[season12/1126/25:00]
小雪』‥冷たい雨が雪に変わる。年の瀬の忙しなさが間近に迫る頃
photograph:ogubashi avenue, nippori, tokyo
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