災害は忘れた頃にやってくる
グラッ、ユラッ。フィーン、フィーン「地震です、地震です」。爆睡していたところを揺れとケータイの地震情報で起こされた。テレビの地震情報によると4時16分頃に木更津市付近を震源とするものだったようだ。
「ちょっと大きかったな」。「収まったみたいだからもう一度寝るか」。
これが私の答えだった。逃げる用意をしようとか、被害を調べるとか、寝ないで備えようとかはまったく考えなかった。チラッと見ただけだが、猫たちは起きようともしていなかった。
阪神淡路大震災で独り暮らしをしていた母が被害に会い、東日本大震災では知り合いと音信不通になった。地震の恐ろしさは充分に知っているつもりだ。
しかし、今日は「地震はあって当たり前」で済ませてしまった。
地震に慣れっこになってしまったのだろうか。震度3や4程度では驚かなくなってしまった。
いざ避難しなければいけなくなった時の対処法も知っているつもりだし、ある程度の準備もしているが、すべては起こってしまってから必要になる物理的なものばかり。私の場合は、慣れが重なった結果身に染み込んでしまった“心の備え”がおろそかというか、鈍くなっているようだ。
冷静に考えれば、震度4というのはけっこうな揺れである。それでも私は5分もしないうちに寝てしまった。また揺れたら、その時に起きればいい程度にしか感じなかったのだ。
地震はあって当たり前だが、同時に災害は忘れた頃にやってくるという教訓も忘れてはいけない。大袈裟に騒ぐ必要はないが、注意だけは怠らないようにする。これくらいの心構えは必要だったのかもしれない。
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[season13┃11 May 2023┃11: JST]
┃METASEQUIA┃takashimadaira itabashi city.
Photographed on 16 Apr. 2023