∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 名称変更は“箱物行政”カード版 ≡≡

中身が整い、使えるカードになれば
名称変更も自ずと支持されるようになる

 またマイナンバーカード問題に火の手が上がっている。今度は河野デジタル大臣の発言である。曰く「来秋を予定しているマイナカードの正常化の際にはカードの名称変更も視野に入れる」のだそうだ。

 入力を安易に捉えていた結果“起こるべくして起こった”入力問題を始めとして、省庁間の連携どころか、上意下達で済ませていた自治体への指示の曖昧さなど、あっちでもこっちでも火の手が上がっているだけでもウンザリだったのに、使い勝手とは別次元の名称変更を発表するとは。これでは行政機関や政治家が得意とする“箱物行政”のカード版でしかないじゃないか。
 河野デジタル大臣の勇み足なのか、それとも観測気球なのかもはっきりしないが、驚きであることに間違いはない。

 政治優先でカタチ先行で進めてきた“マイナ問題”は、緻密さと厳密さが要求される作業を丸投げにした結果、信頼度は地に落ちた。
 しかし、ウミを出し切り、俯瞰的なワークフローを完成させることができれば、マイナカードだってユーザビリティに秀でたものに変えられるはずだ。いや、そうなることを期待している。
 そんなシステムを構築するためには、今のうちにあらゆるウミを出し切ることと、対処方法も含めた再構築の現状を逐一発表することが必要なはずだ。
 とにかく信頼感ゼロなのだから、利用者(国民)に報告し続けて「なるほどそれなら」と思わせなければ正しいレールには乗らないだろう。

 そんな地道な作業報告を飛び越えて、いち早く名称変更の話題だなんて。内容が整って信頼度が高まってきてからでも遅くはない。

 いまや“失敗の象徴”のように捉えられているマイナ問題は、まずはウミを出しきり、次に改正へのワーフフローを逐一発表する。そんな地道な作業から始めないと解決しない。たとえこれからの1年が“針のむしろ”になろうとも、である。
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[season13┃05 Jul. 2023┃13:05 JST
┃HASU:nelumbo nucifera(3/3)┃sinobazu pond, taito city.
Photographed on 25 Jul. 2021