∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

幸運な時間

【やられました】


 パラッ、パラッ。バラバラ。
 「ウッ、これは来るぞ。風も冷たくなってきた。雨雲も広がってきた」。今日の午後、御徒町まで野暮用を片づけに行った時のことです。出掛けた時は晴れていたのに、ほんの十分ほど走る間に、いつ雨が降ってもおかしくないような雨雲が広がって来ました。そして……。
 ザー。来ました。野暮用どころの話ではないような雨です。止むを得ず、近くのコーヒーショップに入り、しばらく雨宿りすることに。まだ降り始めて間もないからでしょうか、それともゴールデンウイークだから? 店内は空いていました。ともあれコーヒーを飲みながら窓の外を見ていると……。
 ピカッ、ゴロゴロ。ザザー。数メートル先も見えないような雨と街路樹がグラグラと揺れるほどの風が襲ってきました。
 正直なところ「良かった。先に雨宿りしておいて」の心境です。


 ツイッターを見ると、雷が鳴っている所、大雨になっている所、そして止んで西から晴れ間が広がってきている所といろいろ。これならすぐに止む。それまでは自然がくれた思わぬ空白時間を充分に満喫させてもらおうと、またもや仙人思考に浸ってしまいました。


 約20分ほどでしょうか。雨が止み、晴れ間が見え隠れしてきたのを機に出掛けました。
 が同時に、それまでの空白時間が珍しい存在だったことに気が付きました。予期しなかった「フッと気が抜ける時間」、いわば幸運な時間を貰ったような気がしてならなかったのです。
 こんな「ゆるい時間」があってもいいななどと思いつつも、あたふたと野暮用を済ませ、あたふたと帰宅。結局、あの雨宿りの時間以外はずっとあたふたしたまま。余裕がないというよりも性格なのかもしれません。
 それでも、少しは気ままな時間を持つようにしようなどと考えつつ、一日を終えようとしています。


[556/1000]