∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

ハイライトとウィンストン

【世界戦略の犠牲者】


 いまだにタバコを吸っています。通常は紙巻、時にパイプ。タバコがないと落ち着きません。
 それはそれとして。


 これまで僕は『ハイライト・イナズマメンソール1mg』というタバコを吸っていました。このタバコ、10月後半頃からパッケージの中に「ハイライト・イナズマメンソールは12月からウィンストンに」というメッセージカードが入るようになりました。
 そして今、確かに銘柄名は変わりました。しかし味は同じです。ということで、味本位で買っていた僕は『ウィンストン・イナズマメンソール1mg』を買うようになりました。
 が、しかし。コンビニの店員さんには中身が同じで銘柄だけ変わったという事情は伝わっていません。当然です。店員さんとすれば銘柄名さえ判ればいいのですから。
 ただ、僕のことやいつも買っていくタバコを知っている顔見知りの店員さんにとっては今回の変更が混乱の種になっているのです。


 なにしろ「タバコ、ちょうだい」と言えば自動的に同じモノを出してくれるほど僕のことを覚えてくれている店員さんにとっては、いつものタバコがいつもどおりの陳列棚にないとなると焦って探し始めてくれます。また、こちらが番号で指定すると「アレッ、タバコ変えたんですか」とも聞いてくれます。こちらが「いや、それでいいんだ。中身は同じでブランド名が変わっただけだから」というと混乱した顔つきになってしまいます。
 そして、そこからがまた大変。タバコのバーコードを読み込むとディスプレーには「ハイライト・イナズマメンソール1mg」と出るのです。オカシイとばかり陳列棚を見ると銘柄表示には「ハイライト……」と表示されています。陳列棚と商品とディスプレー。間違った商品を渡してはいけないとばかり、どの店の店員さんも再度確認し始めます。
 こうなるとこちらが「JTの世界戦略で味は同じでブランド名だけ変わったんだ。だからウィンストンという名のハイライトで合ってるよ」と説明しないことには収まりません。納得したような出来ないような妙な顔つきで渡してくれますが、その時、押し並べて誰もが首をかしげています。
 僕は僕で、陳列棚の番号で言わないと買いたいものも買えないもどかしさを味わっています。


 つまり、買う方も売る方も「小さな小さな大混乱」に陥っているわけです。なにしろタバコひとつ買うのに5〜6分もかかってしまうのですから。


 JTさん、やってくれましたね。世界戦略も大切ですが、毎日買っている取るに足らないオヤジや仕事に忠実な店員さんも大切にしていただけませんか。どうせなら売上拡大の意味も込めて大々的なPRをしてもらえるとありがたいのですが……。


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