∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

省線電車のような山手線

【東京駅100周年記念編成】

 祝日だった昨日も山手線に乗って仕事に出掛けました。乗ったのは東京駅100周年記念編成。山手線を利用されている方なら「ああ、あの茶色の電車だ」とすぐに思い出されるだろう編成の電車です。東京駅のレンガをイメージした茶色で車両をマスキングして、ところどころに東京駅のイラストなどが描かれています。いつものアルミ車体に緑色の帯が入ったものと比べれば目立つこと目立つこと。ほかのコマーシャル編成と比べても圧倒的な迫力を持っています。

 ですが、僕にはどうしても馴染めません。というのも、子供の頃見た記憶している国鉄の近距離電車を思い出してしまうのです。当時、父や母はその電車のことを『省線電車』と呼んでいました。明治生まれの祖母は『院電』。生まれ育った時代によって、鉄道省か、もっと古い時代の鉄道院という名前が付いているようです。ちなみに僕は『国電』です。
 ガタンゴトンと走っていた「あずき色」の省線電車の色があの記念編成の茶色に似ているのです。省線電車のほうがもっと色が深く、まったく違った色だと言われればそれまでですが、数十年前の電車を思い出すには充分。判っているはずなのに「アッ、省線電車が来た」と思ってしまいます。
 同時に、どうせなら僕が大学に入学して東京で生活し始めた頃走っていた101系から始まる車体全体を黄緑色にラッピングした山手線や、朱色に近い赤の中央線も走らせてもらいたいものです。
 東京駅100周年から離れてしまうので宣伝趣旨がズレてしまいますが、「日本の高度成長期からバブル前期までの20数年間をを支えてくれた国電たちだって東京の足としては忘れられない存在なんですから。

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