【行き過ぎた美しさ】
昨日の深夜、話題のスーパームーンを見るために外に出ました。満月の次の日なので十六夜ですが、それでも僕の目には満月に見えました。
濃紺に見える夜空のほぼ天頂に大きな月がかかっていました。いつもより一回りも二回りも大きくて明るい月です。確かに見事な美しさでした。
でも、どうしても満足できませんでした。明るいのは心地よかったのですが、限りなく真円に近いのが納得できなかったんです。
真円よりも少し欠けていたほうが美しく見えるというのは僕だけでしょうか。というのも、僕はどんなものでも幾何学的に完璧な形になっていると落ち着かなくなってしまい、逆に少しだけバランスが狂っていると安心できるんです。たとえば、満月よりも十三夜、正方形より長方形、それよりも不等辺四角形という具合です。
実は縦横の比率が1:1.6になっている黄金率もどこか計算づくのような感じがするので、その絶対性は信じていません。
完璧さよりもいびつさに興味がそそられると言ってもいいかもしれません。特に動的なアンバランスさが備わったものにはいつも惹かれてしまいます。……へそ曲がりです、かね。
では。今日も。防寒対策をしっかりして、月見に出掛けます。行ってきます。
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