∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 本年度前半ナニコレ大賞決定 ≡≡

大都会の真ん中で鮎釣りですか

 環境省からは「男性も日傘を」。東京都からは「菅笠タイプの日傘を」。環境省が男性も日傘をと発表した時には「また頭でっかちの官僚仕事」としか感じませんでしたが、昨日、小池都知事が発表した傘型のヘルメットのような帽子というか、菅笠というか、古典的ファッションで身を固めた鮎釣りのおじさん風の“日傘”を知った時には呆れるのを通り越して笑ってしまいました。
 この国の美意識はどうなってしまったんだなどと堅苦しいことは言いません。素直に「なんだかな」と思っているだけです。
 ちょっと想像してみてください。スーツにリュックサック、そしてあご紐の付いた日傘の男性が歩いている姿を。もし彼がサラリーマンの聖地、新橋のSL広場にたむろしていたらどうでしょう。笑うか退散するかしかないはずです。

 そもそも、陽射しが厳しいなかで働いているのはヘルメットか帽子を着けているガテン系の人が大半のはずです。百歩譲って、歩いているサラリーマンの熱中症対策を考えるなら、昭和初期まで男性の必需品だったストローハットの現代版をデビューさせて民需を掘り起こしたほうがすんなりと受け入れられます。
 一方、女性の日傘は熱中症対策以上にファッションアイテムとしての役割が大きいもの。「ヘアスタイルの乱れを気にすることなく、夏の風物詩を楽しみたい」という思いが詰まったアイテムではないでしょうか。うがった見方とすると、UVカットのような機能性は“話の種”的な印象が強いものだと感じています。

 環境省も東京都も来年のオリンピックで活用できるようにとの思惑があるようですが、そもそも、菅笠を被ってい周囲の方から文句は出ないんでしょうか。
 どちらの担当者も夏の甲子園高校野球の応援団がどんな日除け対策をしているかを見学したほうがいいのではないでしょうか。甲子園のアルプス席には長年培ってきた熱中症対策の集大成があるはずですから。そうだ、昔応援団が使っていた、広げれば帽子になる使い捨ての紙製キャップに協賛企業のロゴマークを入れて配ってもいいんじゃないですか。

 どうもオリンピックが絡むと話がややこしくなったり、トンチンカンになったり、大袈裟になったりしているようです。関係者の皆さんこそ頭を冷やしたほうがいいんじゃないでしょうか。

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