∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 免許返納にまつわる偏見や誤解 ≡≡

こんなふうに考えるなんて

「オレも年だから運転はできるだけしないようにしてるんだ。でも返納はしないよ」。
 とても70代とは見えない方と話をしていて、免許返納が話題になりました。
 氏の運転免許歴は約半世紀。昭和30~40年台の「交通戦争時代」にも大きな事故は起こさずに過ごし、ゴールド免許の制度が始まってからはずっとゴールドだというのがちょっとした自慢だそうでした。

 そんな氏も年齢を重ねるごとに、周囲から車の運転のことを聞かれるたびに、自信を失いつつあるという本心を隠して「自信はある」と答えているそうです。そのうえこんなことも意識されているというのです。

「だってヨ、免許を返納すると認知症に思われるだろ」。

 ビックリしました。こんな捉え方もあるんですね。ほかに交通機関がなくて出掛ける足がなくなるとか、歩くと膝の痛みが増すからというのが免許返納の壁になっていると思っていたのに、周囲から認知症に罹ったから返納したんだと誤解されないように返納しないなんて理由があったとは知りませんでした。これでは返納するのに勇気がいるはずです。
 想像ですが、市販されている急発進防止装置やアクセルの踏み間違い防止装置のようなアフターパーツを取り付けると脳卒中などで身体障害を抱えてしまった人と間違えられると嫌だというような偏見や誤解もあるのではないでしょうか。

 車自体の安全性向上に加えて運転能力の見極め方法の見直しも必要。高齢者の運転に関してはも喫緊の課題が山積みです。
 しかし、今日聞いた話を踏まえると、まず最初に解決すべきは、高齢ドライバーに対する偏見や誤解なのかもしれないと思うようになってきました。

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