∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 朔風払葉 ≡≡

落ち葉の絨毯をサクサクと

 たとえば、上野公園のような大きな公園で落ち葉を踏み締めながら散策していると「あー、秋が終わって冬が来るんだな」と想うことがある。
 お気楽オヤジでもこんなロマンチックなことを感じる瞬間があるんです。

 ─朔風払葉:きたかぜこのはをはらう─

 11月も今週で終わりという今日、七十二候では「木枯らしが吹き、紅葉した木の葉を吹き払う頃」になりました。

 まだ会社員だった頃、公園の歩道を覆った落ち葉を踏み締めながら駅に向かっていると気持ちがホッコリとしてきたものでした。あの頃の記憶が残っているのか、今でもこの時期になると晴れた日を狙って公園に出かけることがしばしばあります。

 サクサク、シャリシャリ。踏み締めるごとに伝わってくるフワッとした感触。

 僕にとって木の葉を踏み締めながら歩くのは、桜吹雪が創り出した桜色の絨毯の上を歩く春の風物詩の晩秋版なのかもしれません。

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