∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 申請書投函しました ≡≡

送金、お待ちしております

 昨日届いた特別定額給付金申請書に必要事項を書き込み、必要なコピーを揃えて、投函しました。
 マイナンバーカードに埋め込まれた情報を読み取り、画像を添付してオンラインで送信すれば申請がスピードアップしますというアナウンスが単なる見せかけだというのを早い時期に知ることが出来てよかったです。
 オンラインとはいってもサーバ側で紐付け(リンク)可能なプログラムだとばかり思っていたのに、アップロードされたデータをプリントアウトして照合しないと申請完了にならないなんて呆れるばかり。いわば、紙の書類をインターネット経由で送っただけじゃないですか。紙書類をFAX送信し、受信者側でプリントアウトするのと同じ発想だったなんて思っても見ませんでした。これなら、絶大な信頼度のある郵便で送ったほうが早いに決まっています。

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 今から20年ほど前。今のパーソナル・コンピュータ(PC)がオフィス・コンピュータ(オフコン)と言われていた時代、コンピュータは「電卓や算盤で計算された数字や手書きで書かれた文書の清書用」の事務機と捉えられることが多かったと記憶しています。ちなみに、いち早く民生用に導入されていたのはMSDOSで動く経理ソフトくらいだったのではないでしょうか。

 あの時代よく聞こえてきたのが「マイクロソフト・エクセルのファイルを開き、一つひとつのセルに電卓で計算した数字を打ち込むので余計に時間が掛かるとか、手書きや和文タイプで打たれたものでないと信用できない」という声でした。
 PCが普及する前からワープロ専用機の表計算機能も使っていた僕には、どうして機能を使わないんだろうと思わせるものばかりで、いつも『できるシリーズ』で勉強すればと言っていたのを覚えています。

 余談ですが、遅筆で苦労していた僕でも、手書きだと一日に8,000~10,000字程度だったものが、PCだと12,000~15,000字程度までスピードアップしていました。

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 今回のオンライン騒動のことでそんな時代を思い出したの同時に、日本のデジタル環境のお粗末さを知ったように感じるようになりました。早い話、日本のIT化は20年前からまったく進化していないのと同様じゃないですか。

 ──紙でなければ書類ではない。ハンコがないから正式なものではない。分散されたデータを紐付けするとデジタル環境の如何に関わらず個人情報漏洩を引き起こす。──

 こんな発想はもうヤメにしませんか。
・電子認証とは何か。
・紙文書でなければ公文書にならない。
・入力情報以外は保存されないという基本中の基本をどう捉えるのか。
・数分あれば誰でも自作出来るようになっている認印にどこまで頼るのか。
・文書や帳票の真偽を見分けるにはどうするか。
・端末で入力されたデータの集中管理を実現させるクラウド化とは何か。その功罪は。
 少なくともこれくらいの問題を解決させないと“温度差”は広がるばかりです。最低でも使い方の前に仕組みと環境を理解すれば、今回のようなみっともないアナウンスは生まれなかったはずです。

 おそらく、今回の騒動をITと親和している人たちは「さもあらん」と冷めた目で見ているのではないでしょうか。

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