神保町『キッチン南海本店』閉店
2020年6月26日金曜日。
神田神保町で昼ごはんを食べる時、必ず候補筆頭に浮かんでいた『キッチン南海』が閉店しました。
そうです。あのカツカレーの『キッチン南海』です。
建物の老朽化が閉店の引き金ということですが、コロナの影響が少なからずあるのではと勘ぐっています。
・8割くらいの客が、すべての具材がルーに溶け込んだ黒いカレーがカツの上にたっぷりと掛かったカツカレーを注文する店。
・並んでいる間に威勢のいいおねえさんに注文を済ませ、「おひとりさーん」の声が聞こえたら店内に入り、言われるがままに冷たい水が置かれている席に座る。数分も待てば皿から流れ落ちそうなほどカレーが掛かったカツカレーが運ばれてくる店。
・いつもウォータークーラーの隣の席にオーナーのおじいちゃんが座って細々とした仕事をこなしていた店。
・4人席であろうが、カウンターであろうが、隣に座った人と肩を擦れ合わせるのが当たり前だった店。
・暖簾分けした店が何店もあるというのに、『キッチン南海』といえば本店のココと思わせてしまう店。
そんな店が閉店してしまいました。最後に行ったのは緊急事態宣言が解除されてすぐでした。とにかく、ココのカツカレーが食べたいと身体が求めていたんだと思います。でも、そのときには閉店予告なんて出ていませんでした。
「なんで教えてくれなかったんだよ、勝手に店を閉めるなよ」。
今朝、テレビのニュースで初めて知ったとき、衝撃とともに「これでまたひとつ時代を象徴する店が消えていく」。そんな虚しさを感じてしまいました。
ありがとう『キッチン南海』。ごちそうさまでした。新店がオープンしたらチラッと顔を出します。
※あえて「本店」とは書きません。下北沢店にもお世話になっていますが、やはり『キッチン南海』はココしかないと思っていますので。
[0627 - 3525]