右往左往した一年間をリセットするために
12月30日はポトフ。31日は、そのスープをベースにしたトマトシチュー。
このメニューで過ごしはじめてかれこれ10年。もともと年末の忙しさのなか、夕食だけでも時間を掛けずに済ませたいという単純な思いで始めたものだったが、今や極私的な年中行事に変化してきた。
当初は、そこまでの一年間がどんなに苦しい年だったとしても、年末だけはポトフとシチューで締めくくって、すべてをリセットしたいと思っていたのかもしれないが、時が経つにつれ、これでしめないと年の暮れじゃないだろうと思うようになっていた。
そんな年の暮れの“定食”だが、今年は久しぶりにしんどかった年をリセットしたいと願ってしまった。
今、ガス台に乗った小型の寸胴鍋の中ではショルダーベーコンとローリエと一緒に、じゃがいもと人参がホクホク、コリコリ状態になって休んでいる。あとでソーセージとセロリとキャベツを放り込んで仕上げれば第一日目は完成である。
このポトフ&シチューでコロナ禍で右往左往した一年を洗い流して、新たな一年を迎えることができればいいのだが。
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