∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ なんだか、おかしくないか? ≡≡

f:id:Yutaka_TAWARA:20201207153045j:plain

文書通信交通滞在費の報道姿勢

 国会議員に支給される文書交通滞在費(文通費」の取り扱い方にスポットライトが当たっている。
 元はと言えば新人議員が当選翌日に100万円を支給されたことに違和感を覚えたことから始まった議論だが、これまで黙ってもらっていた先輩議員にとっては“不可侵領域”を暴露されたような気分だったのではないだろうか。
 このままではどう考えても国民の理解は得られないと悟った各党はさっそくエリを正すべき事項として取り扱い始めたが、内心は既得権益を犯されたと憤慨していることだろう。

 当然、報道も逐一伝えているが、私に言わせると「どこか歯がゆい」。というよりも見て見ぬフリをしていた事項がバレてしまい、要らぬ火の粉が降り掛かってこないように言葉を選んで報道しているようにしか見えないのだ。

 国政を専門にしているジャーナリストは、政治家の言動や政局の流れだけを取材しているわけではない。歳費や文通費のような特別国家公務員の待遇についての知識も持っていて当然。ある意味、国会議員以上に国会運営について知っている人たちである。
 そんな人たちが今更のように「これはおかしい」と言い始めると「知っていたのに黙っていたのか」と言われることになるのは自明の事。ここは事実だけを伝えて、内状は腹に収めておこうと考えるのがスジというものだろう。

 この程度のことは国会では日常的。議員自身が修正するはずだから突っ込む必要はない。大事な取材相手に悪感情を持たれたくない。いろいろな考え方が入り混じっているはずだが、要は、報告はするけれど、核心を伝えないようにして、ほとぼりが冷めるのを待とうというのが本音ではないだろうか。

 偶然浮かび上がった国会運営の裏側が露わになるとこれまでの関係にヒビが入るのではと恐れる報道と政治の蜜月関係……。
 報道機関の皆さん、どうぞお気をつけて。取材源を守ることも仕事のうちですからね。
_________________
[season12/1116/25:20]
立冬』‥冬間近。小春風と競い合っていた木枯らしが冬を運んでくる
photograph:ikenohata, ueno, tokyo
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄