∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ ツイッターの行方 ≡≡

イーロン・マスク
ツイッター社の買収完了

 世界中のメディアが10月27日に総額440億ドルでツイッター社の買収取引を完了したことを伝えている。一時は買収見送り説も流れていたが、10カ月掛けてようやく落ち着くところに落ち着いたということだろう。
 それにしても、個人資産で買い取るとは、いったいどれだけ“大金持ち”なんだと呆れてしまう。

 イーロン・マスク氏はこれまでこの買収について「文明の未来のため、健全な形で、暴力をふるうことなく、幅広い考えを話し合える共通のデジタルな広場が必要だ。今はソーシャルメディアが極右と極左のエコーチェンバー(自分が聞きたい意見だけが増幅されて響く空間)になって、さらなる憎悪を生み出して社会を分断する危険が増している」と語ってきた。まさに、おっしゃるとおりだ。

 しかし「言論の自由絶対主義者」を自称する氏がツイッター社による投稿内容へのモデレーション(監督・管理)を批判してきたことも事実である。
 今回の買収の行方を見つめ続けてきた関係者やユーザーのなかには、この意見の延長線上には「たとえヘイトスピーチであっても削除すべきではない」という論理が見え隠れしているため、暴力的で扇動的なコメントも許されるようになるのではと判断している向きも多い。
 一方で、氏は「将来的にはメッセージ・通販・支払いなど、多くの機能を集約したアプリを組み込むつもりだ」とも語っている。つまり、断片的とはいえLINEが実現しているような“ソーシャルメディア上のポータルサイト”の構築を目指しているようなのだが、このサイトがMETAが模索しているメタバースのような“時代の最先端”になるのかどうか、いささか疑問が残る。だいいち規模が小さいとはいえ、すでに似ているサイトがあるというのに、あえて挑戦するだろうか。これまた疑問である。

 ツイッター社は株式の上場を廃止して、文字通りオーナーが自由自在に操れる企業になった。
 これからの成り行きによっては、我々のような一般ユーザーも「気がつくと会社は会社、サイトはサイト」と言っていられない事態に放り込まれる可能性も出てきたのではないだろうか。まさに「健全なるツイッターユーザーよ、ご注意あれ」である。
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[season12/1028/25:00]
霜降』‥朝夕の冷え込み。鍋物。動物たちは冬ごもり直前。
photograph:PORT of KOBE view from Mt. nagamine, kobe city
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