∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 『小寒』の節季 ≡≡

寒中御見舞い申し上げます

 一年でもっとも寒い時期を目の前にした『小寒』の節季がやってきた。この時期から1カ月半程度は寒さとの我慢比べの時期。「寒中見舞い」が季節の便りとしてやり取りされるのもこの時期である。この小寒大寒の時期を乗り越えれば、春の兆しが見えてくる。
 江戸時代に著された『暦便覧』には「冬至より一陽起こる故に陰気に逆らふ故、益々冷える也」と記されているように、一陽来復の兆しに陰気が逆らって寒さが厳しくなっていると理解するのもいいだろう。

 正月中、巷に溢れていた「春」を一旦取り下げて「寒」が主役になる時期だけに花々も寒椿や寒牡丹など「寒」の付く花が雪とセッションを繰り広げることも多くなる。
 ちなみに「寒牡丹」は、厳しい寒さの中で咲き誇る「富貴草」「花神」「百花の王」とも呼ばれている。その優雅な艶姿を雪とともに愛でると花の中の花と言われてきた理由も分かるというものだ。

 寒さの中で心地よく過ごせる春に夢を馳せる。この時期は冬眠の時期ではなく、むしろ希望を温め、熟成させる時期といったほうがいのかもしれない。
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[season13┃06 Jan. 2023┃12:10 JST
小寒』‥厳しい寒さの序章。寒中見舞い。冬の花春の七草
KAN-BOTAN(WINTER PEONY):ueno botan-en, ueno toshogu, taito city
Photographed on 28 Jan. 2022