木々は色づき、風は寒く
秋が深まり、冬の気配が濃くなる
二十四節季では、今日から『霜降(そうこう)』の節季に入る。『暦便覧』に「露が陰気に結ばれて霜となりて降るゆゑ也」と記されているとおり、霜が降り始める頃である。
アスファルトに覆われた都会では霜といっても気付かないことが多いが、朝早く街路樹の周囲の土を見れば霜で土が盛り上がっていることを発見することも多いことだろう。
霜には気が付かなくとも、誰もが紅葉の進み具合に秋の深まりを感じるものだ。黄色く、朱く色づいた木々の葉を愛でられるこの時期には、花が芽吹く春とは違う格別の風情がある。
紅葉は秋の風情であるとともに冬の訪れを予感させるもの。紅葉した木々の葉が落ち葉となる頃には、身に沁みるような冬の寒さが訪れる。
紅葉の時期は、一年が終わり来年の復活を目指し始める時期でもある。自然の営みというのはそういうものなのだろう。
泰然悠々と進み続ける自然の移り変わりの中で人は暮らし続ける。深まる秋に相応しい衣食住を堪能しながら、厳しい冬に耐える準備も始めよう。
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[season13┃24 Oct. 2023┃10:50 JST]
『霜降』の節季:深まる秋。紅葉。木枯らし。鍋物。
┃TOKYO : TIME YELLOW┃
matsutiyama shoden, asakusa taito city.
Photographed on 28 Nov. 2021