∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 『白露』の節季 ≡≡

確実に
秋の足音が聞こえ始める頃

 今日から15日間は二十四節季の『白露』の節季。酷暑の夏もそろそろ勢いを失い、秋に席を譲り始める頃である。名前が示す通り、季節が移ろい「朝露が草木を濡らす頃」ということになる。江戸時代に編された『暦便覧』には「陰気やうやく重りて、露にごりて白色となれば也」と記されている。

 たしかに猛暑が落ち着き、いくぶんしのぎやすくなったと実感出来るようになったが、台風13号が接近している今は、現実問題として、朝露よりも風雨の勢いのほうが気掛かりなことも確かである。

 台風が収まり、穏やかな日々が続くようになれば、秋の味覚を楽しみ、芸術作品に触れ、腰を据えて本を読み、後回しにしてきたことを終わらせる……。そんな時期がやってくる。今のところは楽しい計画を練ることに専念するべきなのかもしれない。

 そんな楽しい計画の一方で、心地よい秋の風情を味わうことなく去って行った人々に心を寄せて、来る秋のお彼岸に向けて心の準備をしてもいいかもしれない。街角で我々を見守ってきた地蔵尊道祖神などに目を向けると、気が付かなかった発見があるかもしれない。御朱印集めだけが神社仏閣の楽しみ方ではないのだから。

 秋ならではの風情を楽しむ準備期間。それが『白露』の節季なのかもしれない。
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[season13┃08 Sep. 2023┃11:35 JST
『白露』の節季:朝露。重陽節句。梨。ぶどう。
┃TOKYO : PRAY for the people┃
kaneiji ueno park, taito city.
Photographed on 02 Jan. 2023