∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

〓〓 落花のあとに虹の女神が 〓〓

 去年の春、ソメイヨシノが葉桜になった谷中霊園を自転車で通り抜けようとしていたところ、 “たっぷりとした光” を浴びながら、小さな花が群生している風景に出会いました。
「花見シーズンも終わったか」と思いながら走っていた私の目に飛び込んできた淡い紫の花、それがシャガでした。
 花の名前なんてほとんど知らない私のこと、当時は「なんかきれいな花だなあ、とりあえず写真しておこう」と思うのが精いっぱい。画像をグーグルレンズで検索してやっと名前や花言葉を知ることができました。

 その花言葉は、多くの花が咲くことから連想された「友情」、陽光を避けて日陰で育つことが多いことからイメージされた「反抗」、ネイティブアメリカンが愛の告白に使ったことから連想された「秘めやかな恋」ということのようですが、それよりも英語名の語源を知った時は妙に納得してしまいました。
 英語名の「Iris」の語源はギリシャ神話の「虹の女神イーリス」。つまり「日本のアイリス(アヤメ)」は虹が宿った花ということです。レインボウではないけれど、夢や希望を感じさせる色合いということなんでしょう。
 ちなみに、谷中のシャガはたっぷりと降り注ぐ光の中で咲いていました。マッ、こういう個体もあるということで……。

 見上げることが多かった桜の次は、目線を下げてアヤメを愛でる。春ならこんな花探しの楽しみ方もできそうです。

≡≡[season14]24:00/Apr.10.2024 -清明-≡≡
┃FRESH AIR and STRONG WILL┃
-Iris, Goddess of the Rainbow-
Yanaka Cemetery, Taito city.
Photographed on Apr.04.2023