∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

SUGAMO POWERを浴びてきた

何日か前、巣鴨に行くことがあったので、ちょっと寄り道して「とげぬき地蔵」まで行ったんだ。お参りを済ませた後は、当然、神社グッズ探し。僕の守備範囲の一つだからね。
社務所にはお守りやお札といった定番がほとんどで、オッっていうものがない。
で、境内の露店を覗くと、ありました。七福神パワーストーン。縁起系。でも手は伸びない。どうも有難みが薄いんだ。
拍子抜けの感じで、歩いてきた商店街を戻り始めた途端に分かったね、この街が「おばあちゃんの原宿」って言われている理由が。
「健康、長寿、和気あいあい」。これが合言葉。ときどきテレビに登場する真っ赤の下着が並んでいる衣料品店だけじゃない。塩大福、ニンニクせんべい、はちみつといったお土産食品。線香やろうそくってこんなに種類があるんだゾって証明している仏具店。風情のある和小物店。昭和中期のメニューが並んでいる食堂。もちろん、元気の源のうなぎ屋だってある。
つまり、街全体のマーケティング・ポリシーがピシッと揃っていて、それがとっても分かりやすく商品構成に生かされてるんだよね。とにかく、これほど「一点突破のマーケティング」が整っている街って行ったことがないって、歩いている間にテンションが上がってくるのが分かったもんね。
そのうえ、ビックリしたのがアルバイト募集の張り紙。年齢60歳以上って書いてあるんだ。ほかの街とはまったく逆。確かにこの街でじゃ「若造」は力不足なんだろうね。
売る人も買う人もみんなが「年寄り」って呼ばれている人たちなんだけど、実はそうじゃない、みんなイキイキとしてる。いつも要ケア世代として特別視されるもんだから本当の自分を出せずにいる人たちが、「共通言語」のあるこの街だと本来の自分が出せるんじゃないかな。みんな若い。
ちなみに僕はある食堂で「僕はなに食べる?」って聞かれたよ。エッと思ったけど、そう聞いてきたウエイトレスらしき女性、どう見ても70代なんだ。ごもっとも、50代なんて子供ですよね。
何十年も聞いてなかった言葉だけど、噛みしめている間に「オレもまだまだヤルゾって」って力が湧いてきた。ヤルよ、ガンバルよ。巣鴨のみなさん、ありがとうございます。元気、いただきました。