∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

ちょっと寒すぎないですか

【まだ9月】


 今日は寒かったですね。まだ9月だからという安易な気持ちで長袖シャツ一枚で自宅を出たのですが、雨が止み、夕方になると寒い寒い。ジャケットなりアッパーなり、もう一枚欲しいと真剣に思ってしまい、結局、大急ぎで帰宅することになりました。
 もう、そういう季節になったのでしょうか。そうでもないと思うのですが……。なにしろ、まだ9月。秋晴れが続く時期であってほしいのです。


【節電ルック】


 今年の夏は、ビジネスシーンでもポロシャツが許されましたが、僕は、あの「節電ルック」というスタイルが、どうしても納得できませんでした。
 というのも、仕事上、先方に敬意を表するための着こなしであれば、たとえそれがどんなに暑苦しくてもタイドアップ&ジャケットが基本のはず。
 相手に対する敬意は服装よりも言葉遣いや態度が重要で、服装は失礼がない程度に着崩してもいいというのであれば、ノージャケット、ノーネクタイでも構わないのであればそのスタイルで。
 カジュアルな印象が強いものでも構わない職場なら、それに見合った服装で。
 こんな適応力の高い着こなしが必要だったはずなのに、結局は、会社、つまり社長や役員の指示通りにしていこうという「右へならえ」式の着こなし法だけが通用することになりました。
 しかし、これまでだって営業関係者は炎天下を歩いていました。逆に、冷房の効いた室内で仕事をする人たちは、寒すぎるからブランケットや、カーディガンを使っていました。
 つまり、「節電仕様」は、なにがなんでもスーツを着ていたい、あるいは、着ることで仕事に対する姿勢を示しているとか、スーツでなければいけないと単純に思いこんでいる人たち用の着こなしではなかったのかと思っています。
 少なくとも、スーツでなければと思っている人たちには、オーストラリアの夏のジャケット&ショートパンツ・スタイルもインドネシアやタイのリネンシャツも許せない行為なのかもしれませんが、僕は、彼らの「自然の摂理」に沿った着こなしのほうが能率的だし、今年は一切使われず死語にされてしまった「省エネ」にもつながります。
 もちろん、この夏の「節電ルック」を国を挙げて節電をアピールするための「ユニフォーム」と割り切ればいいのですが、どうもそうは感じられません。これまで暑いのを我慢してきたのを、これ幸いと切り替えたように感じてしまいます。


 といいながらも、今年の「実験」で服装では仕事内容に変化が出ないことが証明されました。服装も仕事上の優劣を決める一要素としていた「日本の常識」が崩れ去ったと感じている企業も多いのではないでしょうか。


【スーツが心地よい季節】


 秋がこんなに早く深まるとは思ってもいませんでしたが、こんなに涼しくなるとスーツの着こなしが楽しくなります。しかし、ここにも問題があるように感じています。というのも、日本のサラリーマンの多くはシャツといえば白としか捉えていません。ブルー、ピンク、グレー、ストライプ、チェック……。選びきれないほど種類があるのに「みんながそうだから」という理由で白しか着ない職場がどれだけ多いことか。
 これだとスーツの着こなしの楽しさは半減します。シャツの形と色、ネクタイの色柄、靴やソックスの選び方など、いろいろと個性を出したり、仕事に対する意気込みや立場を表現することができるはずなのに。
 そんな「スーツの醍醐味」が分かるようになれば、わざわざ「節電ルック」なんて標語で国策を誘導する必要もなくなるはず。これからの季節、スーツ・スタイルを存分に楽しみませんか。


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