∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

ある救出劇

ソマリアにて】


 昨日、ソマリアの海賊に誘拐されていたアメリカ人女性とオランダ人男性が米海軍のSEALSによって救出されたというニュースがアメリカのニュースサイトのトップニュースとして取り上げられています。
 SEALSが海賊の拠点近くにパラシュートで突入して数時間の銃撃戦の後、救出したとのこと。二人の救出に特殊部隊が出動したということだけでも、まるで映画ですが、その上にもうひとつ。
 救出したという連絡をオバマ大統領が直接彼女の父親に電話をして伝えたというのです。


 this is Barack Obama. I'm calling because I have great news for you. Your daughter has been rescued by our military.'
 バラク・オバマです。あなたに素晴らしいニュースをお伝えするために電話をしました。あなたの娘さんは軍によって救出されました。


 選挙の年でもあり、議会の初日で一般教書の演説前でもあり、と政治的な色合いも否めませんが、それにしても、救出オペレーションをドキュメンタリータッチで映画にしたら、話題になること確実なニュースです。
 というより、この手の救出は報道か映画か小説でしか馴染みがないため「こんなことってあるんだ」と驚くやら感心するやらのニュースでした。続報が知りたいものです。
 ともあれ、助かってよかった。今は、純粋にそう思っておきましょう。


テヘランにて】


 このニュースを読んでいてケン・フォレットの『鷲の翼に乗って』という小説を思い出しました。
 テヘラン不当逮捕された民間企業の重役二人を脱出させるために退役軍人を隊長にし、社員数名とのチームで二人を救出、陸路トルコ経由で脱出させた、というドキュメンタリー小説です。
 最初はまったくの小説だと思って読んでいました。ところがちょうど本の真ん中あたりに差し掛かった時、写真ページが出てきたのです。実は、寝る前に布団の中で読んでいたのですが、その写真を見た瞬間に飛び起きました。「これって、実話なんだ!」。そうなると読み方だって変わってきます。なにしろ、「よくできた小説だなあ」と思いながら読んでいたものがドキュメントだったわけですから。確か、幽閉されていたのはテヘランヒルトンホテルだったと思います。この舞台設定だって「アメリカだなあ。きっとコカコーラを飲んでいるんだろうな」なんてお気楽に考えていたわけです。
 この小説、テレビドラマにもなったというのですが、おそらく日本では放映されなかったと思います。


 きっと、今回のソマリアでの出来事もケン・フォレットの小説のようにハラハラ、ドキドキのストーリーになるはず。こうなると、誰が映画にするかが楽しみになってきます。


[456/1000]