【債務上限引き上げ難航】
今朝のニュースを見ていて、「エッ？」と疑問符付きで驚く映像が流れてきました。
オバマ大統領が「債務上限引き上げが合意に達しない場合デフォルトに陥る。経済界からは“あり得ない”と言う声が様々な言い方で出ている」と記者会見で警告したとのこと。
早朝だから聞き間違えたのか、それとも、ただでさえ鈍い頭で理解できるレベルを超えてしまったのでしょうか。いずれにせよ、あのアメリカがデフォルト（債務不履行）に陥るなんて信じられません。
先日から債務の上限を引き上げる合意が成立しないため政府機関が機能不全に陥り、職員への給与も支払われない状況になっているというニュースが度々流れてきていました。
しかし、いくら切羽詰まった政局に陥ろうと、どこかで妥協点が見つかって連邦政府の機能も復活するだろう、なんてお気楽に考えていたのですが、大統領の発言を聞くと、どうもそうではないようです。
あのギリシャでさえデフォルトを回避したのに、アメリカが陥るかもしれないなんて信じられません。お金のないギリシャが陥るのなら理解できます。しかし、アメリカにはお金があります。それなのに「カネはあるけど、使えない」状態になるなんて。
万一デフォルトに陥れば、世界経済は大混乱に陥ると大統領は語っていましたが、それだけでは済まないことは火を見るより明らかです。
たとえば、連邦予算で運営されている軍事関係が機能不全に陥ればテロはやり放題になります。なにしろ州兵しかいなくなるのですから。
たとえば、税関の機能がストップすれば、輸出入される商品はすべて輸出許可も出ないし、輸入関税も掛けられない。すなわち石油も小麦もなにもかも、すべてのモノが動かなくなるわけです。
たとえば、州を跨ぐ凶悪犯罪が起こってもＦＢＩは関与できません。州警察同士で連絡を取りあいながらというまどろっこしい捜査になってしまいます。
たとえば、ＦＲＢが機能しなくなったら株式だけでなく、債権市場も先物市場もすべてストップ。ゴールドだってロンドン市場だけが頼りになってしまいます。
早朝で頭が動いていないからこんな「聞き間違いによる空想」をしてしまうのだと思わせてください。もしこのまま進めばどうなるかなんて真剣に考えたくもありません。
このデフォルト問題、今月の15日がリミットとのこと。ということは、今週末、最悪でも14日の月曜には歩み寄りが成立して危機を脱するはずと楽観的に考えていていいのでしょうか。
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