∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

鬼は外、鬼は外、鬼は外。福は内。

【節分】


 立春の前日、冬と春の「季節を分ける日」として、昔からいわば「大晦日」のように扱われてきた日がやってきました。
 「鬼は外、福は内」と言いながら豆を撒き、撒いた豆を拾って、数え年の数だけ食べる日。吉方を向き黙って太巻鮨を食べる日。イワシ焼いて食べる日。縁起ものの行事が行なわれる日です。
 窓を開けて家の中心から大豆を撒き始め、じわじわと窓まで撒いて鬼を追い出し、福の神を招き入れて家内安全を願う日ということですが、これが本当のことだとすると、僕の場合はかなり大量に撒いて巣くった鬼(邪気)を追い出さないことには済みそうにありません。ちなみに、大阪の船場の大店の風習だったものが、今ではすっかり全国的に定着した恵方巻という太巻鮨を食べたことはありません。もちろん今年も食べません。イワシも食べません。せいぜい豆まき程度。それも食べるだけで終わるかも、……、これがいけないのでしょうか。全部やれば福の神がやってくるのならやぶさかではありませんが。まあ、そんなことないでしょう。


 とは言え、寒い冬から暖かな春へ季節が変わる日なのですから大歓迎です。日本人は区切りの日を大切に扱ってきました。気持ちの区切りをつけることで、新たな気持ちで毎日を過ごそうということなのかもしれません。年間に四回訪れる節分だって、特に明日から春という「冬の節分」は特別の日。なにしろ春を迎えるのですから。


 さあ、明日は春の始まり、立春です。ということは節分の今日は「春よ来い」の希望を持った日なのかも。明日には春が来ることが分かっていたとしても、節分って、なんだか楽しい夢が詰まった日なんだと改めて感じています。目先の事だけ考えると「もう、寒いのはけっこう。充分堪能しました。立春の日以降は春に向かってまっしぐらであってほしい」と言いたいところですが。


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